パイゴウ・ポーカー(Pai Gow Poker)入門 /動画あり

パイゴウ・ポーカーは中国の牌九(パイゴウ)というというドミノに似た牌を使用して行うゲームをトランプを使ってできるようにポーカーを元に考案されたゲームです。
動画解説
概要
1人のバンカーと1~6人のプレーヤー分かれ、バンカー対プレーヤーという形で勝負が行われます。プレーヤー同士で競いあうことはありません。
◆ゲームの勝敗
双方に7枚のカードが配られて、2枚のローハンドと5枚のハイハンドに分けて二つのハンドを比べて勝負します。ローハンドとハイハンド両方のハンドで相手を上回れば勝利です。コピーと呼ばれる同等のハンドの場合はバンカーの勝ちになります。配当は1:1(賭け金合わせて2倍)になります。
ローハンドで勝って、ハイハンドで負けた場合はタイと呼ばれる引き分け(その逆も同じ)になり、賭け金は動きません。
◆ジョーカー
52枚のカードにジョーカーを加えて53枚1デッキでゲームを行います23。ジョーカーはストレート、フラッシュのハンドで不足分を補う形で使うかAとして使うことができます。
◆ハイハンドはローハンドよりも高い手を作らなければならない
5枚のハイハンドと2枚のローハンド、2組にハンドを分けなければなりませんが、ローハンドの手はハイハンドを超えてはいけません。ローハンドのほうが強くなってしまうセットしたら失格になります。たとえばA-Aと2-2の2つのペアが来たとして、A-Aをローハンドに使ってはいけないということです。
◆通常のポーカーの役と異なる点
基本的には通常のポーカーの役が適応されますが、ジョーカーを含めたファイブカード(4枚のAとジョーカー)が最高の役とされていることが異なります。またA-2-3-4-5 のストレートが 2 番目に強いストレートであることも異なる点です。
◆手数料
カジノ側の儲けは、勝ち金の5%を手数料として徴収するか、ゲーム参加に対して一律で手数料を徴収するかによって確保されています。
バンカーとプレーヤー
バンカーはディーラーが担当するか、プレーヤーが持ち回りで担当します。
カジノで行われるパイゴウ・ポーカーはバンカーはディーラーが担当し、希望があればプレーヤーがバンカーになることもできます。ポーカールームで行われる場合は普通、プレーヤーが順番にバンカーを担当します。もちろんバンカーになりたくない場合はパスすることもできます。
バンカーはプレーヤーすべてのベットを受けなければいけないので、プレーヤーよりも資金が要求されます。資金が十分でないときはバンカーになることは控えたほうが賢明です。
バンカーの優位性として、同等のハンド(コピーと呼びます)の場合バンカーが勝ちになるということにあります。若干プレーヤーより有利にゲームを進めることができるということとプレーヤーすべてのベットに対して勝負をしますので大きく勝つことができるのもバンカーです。
ゲームの流れ
プレーヤーがベットをかけ終わった後、ディーラーがバンカーとプレーヤーにそれぞれ7枚づつカードが配ります。ディーラーは人数分7枚のカードの山を作りダイスを振ってカードを割り振ります。
まずプレーヤーは7枚配られたカードを見て、2枚と5枚の二組にカードを分けます。2枚の方をロー・ハンドと呼び、5枚の方をハイ・ハンドと呼びます。2枚のローハンドの方は必然的にワンペアかノーペア、5枚のハイ・ハンドの方は通常のポーカーと同じ役作りになります。
このハイハンド、ローハンドそれぞれで役の高さを競います。勝負に勝利するにはハイ、ロー両方で勝たなければいけません。
バンカーとプレーヤーで同じ役ができた場合やノーペアの場合は、より数字の高いカードを持っているほうが勝ち、ペア手の場合は高いペアを持ってるほうが勝ちです。カードのスーツ(スペードやハートなどの種類)は強さに関係ありません。(ポーカーの役についての詳細はこちらを確認)
手を2枚のローハンドと5枚のハイハンドに分けました。これをバンカーとプレーヤーそれぞれローハンド同士、ハイハンド同士で比べます。その両方のハンドで相手を上回れば勝利です。
上図ではローハンド(バンカーがKハイのノーペア、プレーヤーが6のワンペア)がプレーヤーの勝ち、ハイハンド(バンカーが5のワンペア、プレーヤーがAのワンペア)でプレーヤーの勝ち。
これでローハンドとハイハンド両方ともプレーヤーが勝利したので、この勝負プレーヤーの勝ちになります。
ちなみに同じハンドの場合は高い数字(A→K→Q・・・3→2の順)を持っている方(ペアの場合、高い数字のペア)が勝ちです。通常のポーカーの判断基準と同じです。
次の例を見てみましょう。まず2枚のローハンドに注目してください。お互いノーペアです。この場合数字の一番高いカード同士の数字を比べて高いほうが勝ちになります。
しかしお互い と
なので引き分け、この場合、2番目のカードの数を比べます。つまりバンカー
とプレーヤー
ですね。4<12ですのでプレーヤーの勝ちになります。
次にハイハンドを見ていましょう。バンカーに6~10のストレートが成立しています。一方プレーヤーはKのワンペア。ハイハンドではバンカーの勝ちです。
ローハンドでプレーヤーの勝ち、ハイハンドでバンカーの勝ちですので、この勝負引き分け(タイ)になります。勝敗が決するには両方に勝利しなければいけません。
次の例を見ましょう。ローハンドに注目してください。バンカーとプレーヤーともQと8です。このような同等のハンドのことをコピーといいます。コピーの場合はバンカーの勝利になります。ここにバンカーの優位性があります。
ハイハンドではバンカーが6と2のツーペア、プレーヤーはKのワンペアですのでバンカー勝利です。ローハンドとハイハンドともにバンカーの勝利ですので、この勝負バンカーの勝ちになります。
ジョーカーの取り扱い
ジョーカーには3つの役割があります。フラッシュとストレートの不足分を補う、またはAとして使うことです。またカジノによってはオールマイティ―カードとして使うことができる場合もあるので必ず確認するようにしましょう。
上記図を見てください。6,7,8,10で9があればストレートです。こういう場合ジョーカーを9の代わりに使うことができるということです。
ハイハンドはローハンドよりも高い手を作らなければならない
5枚のハイハンドは2枚のローハンドよりも強いハンドにしなくてはなりません。上記の図を見てみましょう。両方ともノーペアになる手です。
ここで2枚のローハンドにKを入れてはいけません。そうするとローハンドがKのノーペア、ハイハンドがQのノーペアでローハンドのほうが強くなってしまい失格になります。
このようにハンドを組むのが正解になります。これならばハイハンドがKのノーペア、ローハンドがQのノーペアでハイハンドのほうが強くなりますので問題ありません。
配当と手数料
勝利した場合の配当ですが、1:1(賭け金合わせて2倍)になります。プレーヤーが負けた場合、ベットした金額が没収されます。バンカーが負けたときはバンカーの資金から支払われます。
勝負で勝った方は勝ち金から5%手数料をカジノに支払います。例えばプレーヤーが100ドル賭けて勝利した場合、利益の100ドルの5%である5ドルをカジノに支払い、95ドル獲得(賭け金合わせると195ドル)できることになります。
またカジノによっては勝ち金に手数料を課すのではなく、一律で一定額の参加料をとる場合もあります。
ハンド役
役 | イメージ | 解説 |
ファイブカード(A4枚とジョーカー) | ![]() |
4枚のAとジョーカー |
ロイヤルフラッシュ | ![]() |
最高位AKQJ10のストレートフラッシュ |
ストレートフラッシュ | ![]() |
スーツ揃いのストレート(連番) |
フォーオブカインド | ![]() |
数字の同じ4枚のカード |
フルハウス | ![]() |
同じ数字の2枚と3枚の2組 |
フラッシュ | ![]() |
スーツ揃い |
ストレート | ![]() |
AKQJ10に続きA,2,3,4,5が2番目に強い |
スリーオブカインド | ![]() |
同じ数字3枚 |
ツーペア | ![]() |
2枚のペアを二組 |
ワンペア | ![]() |
2枚のペアを一組 |
ノーペア | ![]() |
一番数字が高いカードの数字の高さで強弱 |
※上から強さ順
戦略
パイゴウ・ポーカーの簡単な戦略について解説します。
前提として2つのハンドで相手を上回らなければ勝利することはできません。また高いハンドに対するボーナスの支払いはありません。この二つをまず理解する必要があります。またローハンドにおいて、ノーペアはできやすく、ノーペアのAやKなどのハイカードで勝利することは多々あることも確認してください。
つまり無理に高い手を作る必要がなく、ハイハンド、ローハンド全体で高い手を作っていくことが重要です。たとえばAのファイブカードができたとしてもファイブカードをハイハンドで使うよりもAのワンペアとAのスリーオブカインドで分割したほうが有利になるということです。
詳細の解説は長くなるので次のページで紹介します。
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