レットイットライド(Let it ride)入門(動画あり)
レットイットライド(Let it ride)は、ファイブスタッドポーカーの一つで1993年にシャッフルマスター社が開発したポーカーです。シャッフルマスター社はカードをシャッフルする機械を開発している会社で進行の早い1デッキのゲームをはやらせたいという思いから開発されたといわれています。
レットイットライドは別の名をベガス(Vegas)やライドゥ・ポーカー(Poker Ride)とも呼ばれています。Let it rideとは「なすがままにいこう」「そのままいこう」という意味があります。
通常のポーカーでは、自分のカードを見てから賭け増し(レイズ)を行いますが、レッドイットライドは最初にレイドに当たる部分のチップを3ヶ所にチップを賭けます。そのため通常レイズに当たることをするためには追加でベットするのではなく、「そのままでいこう(=レッドイットライド)」ということになります。
レットイットライドの特徴は以下の通りです。
①プレーヤー同士で勝負するのではなく、10のワンペア以上のハンドができるかどうかで勝負がきまる ②最初に同額の3つの賭けをすること、1つ以外は取り下げることができること ③1ドルのトーナメントベット又はボーナスベットがある |
特筆すべきは通常のポーカーのようにハンドを比べて勝敗を決定するわけではないということです。つまり10のワンペア以上ができれば自動的に勝ち。誰かと勝負するという性質のゲームではありません。
そのため和気あいあいプレーできること、スキルゲームでもないため気軽にプレイを楽しめること、またボーナスベット2トーナメントベットによって多額の金額を稼げる可能性があることから人気のゲームです。
動画解説
テーブルの配置
まず賭ける場所を確認しましょう。一番上がトーナメントベット、その下に通常の賭けがあります。3か所賭ける場所がありますが、ゲームに参加する際、ここに同額のチップを置きます。
その下にあるのが支払い表です。レッドイットライドでは10のワンペア以上(1:1)を作れば勝ちですが、ツーペア以上の役で支払い額が増額されます。ロイヤルフラッシュができれば実に賭け金の1000倍のチップを得ることができます。
ゲームの流れ
ゲーム開始時に3か所(1、2、$)に同額のチップを置きます。(場所は上手で黄色で囲まれた場所)
最低ベット額が5ドルの場合は5ドル×3=15ドル置くことになります。3つのうち2つは後から取り消すことができるのですが、最初の段階で必ず3か所に同額のチップを置かなければいけません。
通常のポーカーではカードを見てからレイズという賭け増しを行いますが、レッドイットライドでは最初に賭け増し部分も含めて賭けてしまうとイメージすれば理解しやすいと思います。
これらは別個の賭けで、1と2の印字がされている賭けについては独立的に賭けを取り消すことができます。「1の賭けをキャンセルして、2の賭けをそのまま」でも「1の賭けをそのままで2の賭けをキャンセル」してもいいのです。
ただし最後の$マークのところの賭けはゲームに参加した以上取り消すことができませんので注意してください。
ベットが終わりましたらプレーヤーに3枚、中央にコミュニティーカード2枚が裏返しにして配られます。コミュニティーカードはプレーヤー同士で共有されるカードで自分に配られた3枚とコミュニティーカードの2枚を使ってハンドを作ります。10のワンペア以上の役ができれば勝ちです。
第一の賭け
この時点でディーラーが第一の賭け(1が印字)を取り消すか(pull)、ベットを置いたままにするか(let it ride)かプレーヤーに聞いてきます。
この時賭けを引っ込めたい場合はカードの縁でテーブルを引っ掻く動作をするか手で招く動作をしてディーラーに意思を伝えます。自分でチップに手を触れて取り戻してはいけません。
上図ではフラッシュの可能性がありますが、ペアができていないため降りることにしました。
第二の賭け
第一の賭けの意思決定が終わったら、コミュニティーカードが一枚開かれます。このカードを見て第二の賭けの意思決定(降りるかそのまま行くか)を行います。
意思決定が終わったら、最後に残った賭けのチップ($マーク)の下にカードを裏向きに置いて勝負を待ちます。
(下の図のようにカードを裏返しにしてチップの下に置く)
上図ではコミュニティーカードが10で手配のカードと合わせて10のワンペアができました。これで勝利が確定しましたので、当然第二の賭けはそのまま(レッドイットライド)です。2枚目のコミュニティーカードによってはツーペアかスリーオブアカインドができます。
第三の賭け(取り消すことはできません)
第二の賭けの意思決定が終わったら、最後のコミュニティーカードが開かれます。これで5枚カードが開かれましたので勝負が決定します。自分のカード3枚とコミュニティーカード2枚を合わせて最終的なハンドが決定されます。
10のワンペア以上ならば勝ち、ツーペア以上ならば配当が増額します。
当然、最後の賭け($マーク)は取り消すことができません。ゲームに参加する以上賭けなければならない賭けです。
上図では2枚目のコミュニティーカードはハート3なので10のワンペアが確定しました。賭け金に対して1:1の支払いを受けることができます。2か所の賭けに1ドルづつ置いていますので2ドルの利益になります(合計4ドル)。
支払い表
役 | 役が成立したときの支払い |
ロイヤルフラッシュ | 1000:1 |
ストレートフラッシュ | 200:1 |
フォーオブアカインド | 50:1 |
フルハウス | 11:1 |
フラッシュ | 8:1 |
ストレート | 5:1 |
スリーオブアカインド | 3:1 |
ツーペア | 2:1 |
10以上のワンペア | 1:1 |
トーナメントベット又はボーナスベット
トーナメントベットは別個独立した賭けで、1ドルトーナメントベットに賭けておけばストレート以上のハンドができたときに賞金を獲得することができます。また、よいハンドができれば次回のレッドイットライドのトーナメントに招待され、多額の賞金を得るチャンスに恵まれます。
しかし近年トーナメントを実施しないで、ボーナスベットという形で追加の賭けを設置している場合が増えているようです。これも仕組みはトーナメントベットと同じで1ドルをボーナスベットに賭けることで一定以上のハンド完成時にボーナスが支払われます。ボーナスベットの場合はツーペア以上から賞金が支払われるのが通常です。
トーナメントベットやボーナスベットの支払いはカジノによって様々ですのでプレイする前に確認しましょう。
戦略
カードによって3つの賭けの内、2つを取り消すことができて、同時にツーペア以上ができれば倍以上の支払いを受けることができるので勝ちやすそうなゲームですが、実際にやってみるとそうではないことがわかるでしょう。
10のワンペア以上ができる確率は23.88%なので、10回に2回ちょっとしか勝てない計算になります。これはかなり低い確率になりますので、まずこのことを理解する必要があります。
またベットを取り下げることのリスクはないので、見えているカードでワンペア以上の役がない時は基本的にベットを取り下げるといいでしょう。
ただしレットイットライドがうまくはまれば、最大3か所の賭けで勝つことができます。さらにツーペア以上で2倍以上の支払いを受けることができますので一気に資金を増やすことができます。
そのため、このゲームの勝敗を決めるのは、いつレッドイットライド(賭けをそのまま)をするかにかかっています。勝てるときに一気に資金を増やさなければ勝利はありません。
そこでレットイットライドをするポイントを3つ紹介します。
ポイント①~10のペアができているとき
10のペアができているときは勝利が確定していますので、100%賭けをそのままにするレットイットライドです。
ポイント②~ストレートやフラッシュが見える手~
345などの数字が連続していてストレートが狙える場合や同じスーツが3枚などの状況は判断が難しいところです。
これらをレットイットライドする見極めは、
①その3枚に10以上のハイカードが複数あるかどうか ②ストレートの場合、345のように両端に伸びる形かどうか(123はダメ) ②2番目の賭けでフラッシュが後一枚の状況ならば勝負 |
で判断してみてください。①10以上のハイカードが複数あれば、ストレートやフラッシュができなかったとしてもハイカードにくっついてペアができれば勝利できます。②では2枚受けのストレートのほうが1枚受けのストレートよりも確率が高いからです。
②ではコミュニティーカードが一枚オープンされた後の2番目の賭けの判断で、フラッシュがリーチの時は勝負を賭けてもいいと思います。フラッシュ33%程度で成立し、勝った時は2つ以上の賭けで勝利できます。賭け金を含めてフラッシュで9倍の配当です。期待値はプラスの状況ですので勝負を賭けるべきでしょう。
ちなみにストレートのリーチの場合、両面待ちで確率15%、支払い6倍と若干期待値がマイナスになります。もともと勝率の低いゲームですので、ここを勝負する考え方もあると思いますが、10以上のハイカードを含まない形の場合、勝負を避けたほうがいいと思います。
ポイント③~9以下のワンペア~
9以下のワンペアでは勝負に勝つことはできませんが、コミュニティーカード次第ではスリーオブアカインドやフルハウス、もしくはフォーオブアカインドを狙うことができますので勝負にいってもいいでしょう。
まとめ
プレーヤーに配られた3枚のカード、2枚のコミュニティーカードの計5枚でハンドを作る。
最初に3つの場所に賭ける。3枚のカードが配られた時点で1番目の賭けを取り下げることができる。
コミュニティーカードが1枚オープンした段階で2番目の賭けを取り下げることができる。
最後の賭けは取り下げることができない。
ツーペア以上成立でボーナス。
トーナメントベットやボーナスベットは別個独立した賭け。一定以上のハンド成立に賭ける。
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