カム(Come)とドントカム(Don’t Come)/クラップスのルール
クラップスルール目次
|クラップスまとめ|ライン|カム(当ページ)|バイ|プレイス|プロポジション|フィールド|
ラインベット(パスライン、ドントパス)はポイントナンバーが決まった後はそのラインベットの勝負が決まるまで賭けることはできません。
そこで同じ賭けをいつでもできるようにしたのが、カム(Come)ベットとドントカム(Don’t come)ベットです。そのため賭けの仕組みや配当はパスライン(=カム)、ドントパス(=ドントパス)と同じになります。
またカムやドントカムにもオッズベットと呼ばれる賭け増しのオプションがあるのも同様です。
ラインベットに賭けて、カム(ドントカム)にも賭けた場合、当然勝負は別々です。またラインベットの勝負が決まるとシューターは変更されますが、カム(ドントカム)ベットは継続されます。
配当などの詳細な情報はラインベットの章を参考にしてください。パスラインがカムに、ドントパスがドントカムに対応しています。
カム(Come)の賭け方
カムベットのルール概要
カムベットはポイントが決まった後いつでも賭けられること・チップの置き場所を除けばパスラインベットとまったく同じです。つまり一投目で7.11が出れば勝ち、2.3.12が出れば負けです。ポイントナンバー(4,5,6,8,9,10)が出ればポイントナンバーが決まり、その後、ポイントナンバーが先に出れば勝ち、7が先にでれば負けになります。
配当は1:1です。一投目で決まっても、2投目以降で決まっても同じです。
カムベットのチップの置き場所と流れ
カムベットを例を挙げながら具体的に解説していきたいと思います。
上図ではまずパスラインベットに5ドル賭けました。当然一投目(カムアウトロール)はカムベットできません。実質的にパスラインと同じであるからです。
カムベット後の最初の出目
次に一投目での出目が5となりポイントが決まりました。これでカムベットを行う土台ができました。(カムベットをするにはラインベットをしている必要はありません。ポイント決定後ならばいつでもだれでもベットできます)
カムベットは上図の青色の枠で囲まれている部分にチップを置きます。最初に賭けたパスラインの5ドルとカムに賭けた5ドルは全く別の賭けになります。
これで次のダイスで7or11が出ればカムの勝利、2,3,12が出ればカムの負けです。ポイントナンバーが出ればカムポイントが決まり、次投以降で7が出れば負け、ポイントナンバーが出ればカムの勝ちです。
ちなみに次に7が出るとカムに賭けた5$勝ち(1:1→合わせて10$)、パスラインに賭けた5$(ポイントが5)が負けになりますので合わせて勝ち負け無しになります。
勝ち | 負け | |
---|---|---|
出目 | 7,11 | 2.3.12 |
確率 | 22.22% | 11.11% |
配当 | 1:1(控除率1.41%) | × |
カムポイントが決定した後
カムに賭けて最初のダイスの出目が10でした。これでカムポイントが決まりました。ラインベットではONマーカーをポイントの上部に置きますが、カムの場合チップをポイントが印字してあるスペースへ移動します。これでディーラーはプレーヤーのカムポイントを判断します。
ちなみにパスラインベット(ポイント4)ですが、出目が10ですので、勝負はつかず次以降に続行されます。
次以降の出目で10が出れば、カムベットの勝ち、7が出ればカムベットの負けです。勝負がつくまでダイスを振り続けます。パスラインベットの勝負がつけばシューターは変更されますが、勝負がついていないカムベットは当然継続されます。
ポイント | 勝ち | 負け | 確率 | 7が出る前にでる確率(勝率) |
---|---|---|---|---|
4 | 4 | 7 | 8.33% | 33.3% |
5 | 5 | 7 | 11.11% | 40% |
6 | 6 | 7 | 13.88% | 45.5% |
8 | 8 | 7 | 13.88% | 45.5% |
9 | 9 | 7 | 11.11% | 40% |
10 | 10 | 7 | 8.33% | 33.3% |
※配当はすべて1:1。
Taking the Odds(テイキング・ザ・オッズ)
カムポイント決定後、パスラインベットと同じようにカムベットにはオッズと呼ばれる賭け増しのオプションがあります。
このオッズベットはベット制限がある、③カジノ側の控除(ピンハネに当たるもの)がない、④いつでも取り下げ、減額することができるという特徴があります。(詳細はラインベット参照)
オッズベットをする際はディーラーにチップを渡し「odds on」といいます。カムベットのオッズは自分で置かないでディーラーにおいてもらいます。ディーラーはチップを少しずらしておいてくれるでしょう。
勝利時、このオッズベットの配当計算は、元のカムベットとは別計算になります。
ポイント | 勝つ確率 | 配当 |
---|---|---|
4 | 33.3% | 2:1 |
5 | 40% | 3:2 |
6 | 45.5% | 6:5 |
8 | 45.5% | 6:5 |
9 | 40% | 3:2 |
10 | 33.3% | 2:1 |
※勝敗は最初の賭けに(パスライン、ドントパス、カム、ドントカム)と同じになる。
ドントカムの賭け方
ドントカムのルール概要
ドントカムはポイント決定後、ドントパスと同じタイプの賭けをするベットです。ドントカムにベット後一投目に2,3が出れば勝ち、7,11が出れば負け、12が出れば引き分けです。
ポイントナンバー(4,5,6,8,10)が出ればカムポイントが決まり、次投以降、7が出れば勝ち、カムポイントナンバーが出れば負けになります。
ドントカムはドントパス同様、ポイント決定後いつでも賭けを減額、取り下げをすることができます。ただし一度ポイントが決定されるとドントカムは有利になりますので減額したり、取り下げるメリットがありません。
配当は1:1です。一投目で決まっても、2投目以降で決まっても同じです。
ドントカムベットのチップの置き場所と流れ
ドントカムベットの具体的な流れを解説します。ドントカムはラインベットのポイント決定後に賭けることができます。
ドントパスは一投目で2,3が出れば勝ち(1:1)、7,11が出れば負け、12が出れば引き分け、ポイントナンバーが出れば(4,5,6,8,9,10)勝負続行です。
例として最初にドントパスに5$賭けました。一投目にポイントナンバー6が出てポイントが6に決まりました。ドントパスラインは次投以降に6が出れば負け、7が出れば勝ちです。勝負がつくまで賭けは継続されます。
ポイント決定後、ドントカムに5$追加ベットしました。ドントカムは上図では青枠で囲った部分にチップを置きます。
ちなみにドントパスなどラインにベットしていなくてもドントカムに賭けることができます。ここではわかりやすくするためにドントパスにも賭けているだけです。ドントカムベットとドントパスベットは別個の賭けですので注意しましょう。
ドントカム後の最初の出目
ドントカムベット後一投目で2,3が出れば勝ち、7,11が出れば負け、12が出れば引き分けなのはドントパスと同じです。
ここではドントカムにベット後、ダイスの目が9でした。ラインベット(パスライン、ドントパス)のカムアウトロール(一投目)ではマーカーをポイントの上部に移動しますが、ドントカムの場合、チップをポイントの上部に移動します。もちろんディーラーがこの作業を行います。
カムポイントが決定した後
ポイントが決まった後はドントパスもドントカムもポイントが出たら負け、7が出たら勝ちという点で同じです。上記の例ではドントパスは6、ドントカムは9が出たら負け、7が出たら勝ちです。
例ではダイス7が出て、ドントパスとドントカム合わせて勝利。両者とも配当は1:1ですので10ドル勝ち、掛け金合わせて20ドルになって返ってきました。
Laying the odds(レイイング・ザ・オッズ)
ドントカムでポイント決定後、賭け増しをするオッズといわれるオプションを選択できます。
このオッズベットは①ポイントナンバーが決まってから賭ける、②ベット制限がある、③カジノ側の控除(ピンハネに当たるもの)がない、④いつでも取り下げ、減額することができるという特徴があります。
ベット制限はカジノによって違いますが、最初の掛け金と同額をフリーオッズといってどのカジノでも認めれれています。このオッズはカジノの控除率がないためプレーヤーに有利な賭けといえます。
ドントパスとドントカムのオッズ(レイイング・ザ・オッズ)は特に勝率が高い(ダイスの出目で7が一番でやすい)ため積極的に仕掛けていきたい賭けになります。
ディーラーに「Lay oddsレイオッズ」といいチップを渡すとディーラーがチップをポイントに移したチップに少しずらして置いてくれます。
このオッズベットは最初に置いたドントカムベットと勝敗の判定はは同じですが、配当計算が異なりますので別個に計算されます。
ポイント | 勝つ確率 | 配当 |
---|---|---|
4 | 66.6% | 1:2 |
5 | 60% | 2:3 |
6 | 54.5% | 5:6 |
8 | 54.5% | 5:6 |
9 | 60% | 2:3 |
10 | 66.6% | 1:2 |
配当計算の具体例
カム&オッズ
パスラインに10ドル賭ける。カムアウトロール(一投目)は8。8はポイントナンバーなのでポイントが8と決まる。
そしてさらにカムに10ドルベットする。
2投目の出目が4と出る。カムポイントが4と決まる。パスラインベットには影響なし。
さらにカムのオッズに10ドル賭ける。
3投目に7が出る。A:パスラインに賭けた10ドルとB:カム&オッズに賭けた10+10ドルの勝負が決定。
A:7が出たのでパスラインに賭けた10ドルは負け。カジノ側に回収される。
B:カムに賭けた10ドル&オッズの10ドルはポイントよりも7が先に出たので勝利。
↓
カムに賭けた10ドルは配当が1:1なので合計20ドル。
オッズに賭けた10ドル、カムポイント4の場合の配当は2:1なので合計30ドル。
合計30ドル-10ドルで20ドル返ってきます。
ドントカム&オッズ
ドントパスに10ドル賭ける。カムアウトロール(一投目)が6。ポイントナンバーなのでポイントが決まる。
ドントパスに10ドル追加でオッズベット。さらにドントカムに10ドルベットする。
2投目の出目が4。ドントパスの賭けは影響なし。ドントカムのカムポイントが4と決まる。それに伴いチップが4の上に移される。
さらにドントカムに追加のオッズベットを10ドル行う。
3投目の出目が6。ここでドントパスに賭けた10ドル+10ドル(オッズ)の勝負が決まる。ポイントナンバーが出たので、これらは負けで20ドルはカジノ側に回収される。
※仮に3投目で7が出たとするとA「ドントパスとオッズ」、さらにB「ドントカムとオッズ」の勝利になります。
その場合の配当計算。
A:ドントパスに賭けた10ドル。配当は1:1なので合計20ドル。
A:オッズに賭けた10ドル。ポイント6の場合の配当は5:6なので合計18(ドル未満切捨)ドル。
B:ドントカムに賭けた10ドル。配当は1:1なので合計20ドル。
B:オッズに賭けた10ドル。ポイント4の場合の配当は1:2なので合計15ドル。
両者合わせて合計73ドルになります。
さて話を戻しましょう。6が出てドントパスに賭けた10ドルと賭け増しのオッズ10ドルは回収されました。残るはドントカム+オッズに賭けた20ドルです。
4投目に7が出ました。これでドントカム+オッズの勝利です。
上の計算のBの部分が勝利ですので
B:ドントカムに賭けた10ドル。配当は1:1なので合計20ドル。
B:オッズに賭けた10ドル。ポイント4の場合の配当は1:2なので合計15ドル。
合計35ドルになります。
※ちなみに配当の1:2という表記は後ろ側にあるのが賭け金(元手)、前にあるのが利益になります。
つまり10ドル賭けたならば、1:2=x:10 という式で計算されます。
目次
タイトルがリンクになっておりますので、クリックしてください。
クラップス(CRAPS)の概要と基礎知識
クラップスの概要、ゲーム進行、クラップスの基本的な賭け方、クラップス用語をまとめました。クラップス初心者はまずここを読んでください。
ラインベットベット(PassLine/Don’tPass)
クラップスの基本的な賭けであるラインベットについて解説します。多くのクラップスプレーヤーにとってメインになってくる賭け方です。
カムベット(当ページ)
クラップス賭けであるカムベットについて解説します。パスラインと似た賭けですが、賭けるタイミングが違います。
プレイスベット(PlaceBet)
クラップスの賭けであるプレイスベットについて解説します。ラインベットやカムベットを介さないで直接ポイントナンバーに賭ける方法です。
バイ&レイベット(Buy/Lay)
クラップスの賭けであるバイ&レイベットについて解説します。プレイスベットと仕組みは同じですが、配当とコミッションの点で異なります。
フィールドベットとビックベット(Field/Big)
クラップスの賭けであるフィールドベットとビックベットについて解説します。フィールドベットはワンロールベットの中では一番勝率の高い賭けになります。またビックベットはテーブルに大きく印字されていて派手に見えますが、プレーヤーに不利な賭け方です。
プロポジションベット(proposition)
クラップスの賭けであるプロポジションベットについて解説します。プロポジションベットはクラップステーブルの中央に位置する賭け方でスティックスマンが賭けを管理します。
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カム&オッズ間違えてるね。わかる?