クラップス(CRAPS)の基本知識~ルール概要と賭け方・配当~
クラップス初心者向けにクラップスのゲームの概要とゲームの流れなどの基礎知識を解説します。質問はコメント欄からどうぞ。
このページではクラップスのルールを網羅的に解説していますが、初心者はまず重要なポイントに絞って解説した「初心者から10分でわかるクラップス」を参照してください。
動画解説
クラップス概要~テーブルとカジノ側の配置~
クラップスのテーブルとカジノ側の人間の配置について解説します。
テーブルは左右対称にできています。(上記、写真では片側のみ)左右同じように賭けることができます。椅子はありませんのでゲームは立ったままで行われます。大勢がテーブルを取り囲み、熱狂するのもクラップスの大きな楽しみです。
▼Boxman(ボックスマン)
中央にBoxmanというテーブルの管理責任者がいます。ディーラーの監視や配当、かけ金の取り違えなどゲーム全体を監視します。
▼Stickman(スティックマン)
中央のBoxmanの対面にスティックを持ったStickmanがいます。投げ終わったダイスを集め、次のシューターに渡す役割と中央のプロポジションベットの管理を担当します。またダイスの目を読み上げるのもStickmanの役割です。
▼Dealer(ディーラー)
DealerはBoxmanの左右に1人づつ配置され、プレーヤの指示によって掛け金を置き、またチップの回収と配当を行います。プレーヤーからの質問に応じるのもディーラーの役割です。
クラップスの概要~ダイスの投げ方~
ダイスはプレーヤーが左回りに振ります。このダイスを振る人のことをシューターを呼びます。スティックマンが次のシューターを指定しますが、パスしても構いません。
ダイスを投げるルールとして反対側の壁にぶつけるようにダイスを投げなければ有効とみなされません。またダイスがチップと重なり出目がわかりづらいときなど投げ直しになるケースもあります。これらの判定はボックスマンが行います。
またシューターに選ばれたプレーヤーは必ずパスライン(Pass line)かドントパス(Don’t pass)に賭けなければいけません。シューター以外のプレーヤーは強制されません。
ダイスは一投目で7,11,2,3,12を出すか、または1投目でポイントナンバーが出てポイントが決まり、2投目以降で7を出すまで同じシューターが投げつづけます。ポイントナンバーが出てシリーズが終了した場合は、再度同じシューターが新たなシリーズのダイスを振ります。
ダイスの確率
出目 | ダイスの出方 | 36通り | 確率 |
---|---|---|---|
2 | 1 | 2.77% | |
3 | 2 | 5.55% | |
4 | 3 | 8.33% | |
5 | 4 | 11.11% | |
6 | 5 | 13.88% | |
7 | 6 | 16.66% | |
8 | 5 | 13.88% | |
9 | 4 | 11.11% | |
10 | 3 | 8.33% | |
11 | 2 | 5.55% | |
12 | 1 | 2.77% |
※小数2位未満は切捨
ダイスの出目の数は7を中心にちょうどピラミッドを描くことを確認しましょう。7から離れれば離れるほど確率は低くなります。
またクラップスの配当はダイスの確立(確率-控除率)に基づいて算定されていますので、賭ける数字によって大体の配当をその場でイメージできるようになります。
ダイスの呼び方
ダイスが降られ目が決まるとスティックマンが出目を読み上げます。ナンバーをそのまま読み上げる方法もありますが、カジノによってさまざまな愛称で呼ばれます。ここで代表的なものを整理しておきましょう。
ダイスの目合計 | 呼び方 |
2or3or12 | CRAPS(クラップス) ※スリークラップスという風に呼ばれる |
2or3or4or5のゾロ目 | Hard Way(ハードウェイ) |
ゾロ目以外2or3or4or5 | Easy Way(イージーウェイ) |
2 | two craps(ツークラップス)、snake eyes(スネークアイズ) |
3 | three craps(スリークラップス)、ace-deuce(エースドゥース) |
4 | ゾロ目Little Joe(リトルジョー)、ace trey(エーストレイ) |
5 | no field five(ノーフィールドファイブ)、little Phoebe(リトルフィービー) |
6 | Jimmie Hicks(ジミーヒックス) |
7 | Seven out(セブンアウト)、line away(ラインアウェイ)、five two(ファイブツー)、Big Red(ビックレッド) |
8 | easy eight(イージーエイト)、A square pair(アスクウェアペア)、the windows(ザウィンドウ) |
9 | Center field(センターフィールド)、A forty-five(アフォーティーファイブ) |
10 | ゾロ目Big Dick(ビックデック) |
11 | Yo leven(ヨーレブン) |
12 | Boxcars(ボックスカーズ) |
参考:wiki
クラップスの概要~賭け方~
(ワンロールベットは青字、その他は赤字で表記)
クラップスはシューター(ダイスを振る人)が振ったダイスの目を当てるゲームなのですが、そのベットは多少複雑です。
クラップスの賭け方にはダイス一投で決まる「ワンロールベット」とパスラインベットに代表される勝負が決まるまでダイスを投げ続けるベットがあります。最初からすべてをマスターしようとするのではなく代表的な賭けから覚えていってください。
- ワンロールベット・・・ダイス一回の振りで勝負が決まるベット
- マルチロールベット・・・勝負が付くまで複数回ダイスが振られる可能性があるベット
上記図ではワンロールベットは青字(プロポジションベット、フィールドベット、クラップスイレブン、エニーセブン、エニークラップス)で、マルチロールベットは赤字(パスラインベット、カムベット、プレイスベット、ビック、ハードウェイ)で表記しています。
まず真っ先に覚える必要があるのはパスラインとドントパスです。もっとも代表的な賭けあるのと同時にクラップスのルールの基礎が詰まっています。ここをマスターすればクラップスのゲームが理解できるようになるでしょう。
シリーズ
ダイスはプレーヤーの中からシューターを一人選出して振ることになりますが、シューターはダイスを一回投げて終わりというわけではありません。
ルールに沿って何回かなげてから交代になります。その一人のシューターが投げる間隔のことをシリーズと呼びます。このシリーズを理解することはクラップスのルールを理解するうえでとても重要です。
選ばれたシューターは第一投目(このことをカムアウトロールと呼びます)を振り、ポイントを決めます。ポイントとは4,5,6,8,9,10のいづれかの目のことです。
カムアウトロールでポイントナンバーが出れば、その目がポイントになります。
ポイント決定後、そのポイントか7の目がでるまで同じシューターがふりつづけ、7が出たらシリーズは終わりでシューターは後退します。ポイントナンバーが出た場合は、シューターの交代はありません。再度、同じシューターがダイスを振ります。
カムアウトロール(第一投目)でポイントナンバーで出ないで、7か11が出ることをナチュラル、2,3,12の目がでることをクラップスと呼びます。これらの目が出て時は同じシューターがカムアウトロールを振りなおします。
このシリーズに沿ってクラップスの代表的な賭けが作られていますのでしっかり理解しましょう。
シリーズはシューターが第一投目(カムアウトロール)で、ナチュラルかクラップスを出す、またポイントナンバー決定後、7かポイントが出るまで続きます。
そしてシューターはカムアウトロールでポイントを決め、7が出るまでダイスを振り続けることになります。カムアウトロールでナチュラルかクラップス、またポイントナンバー決定後にポイントが出てシリーズが終了してもシューターの変更はありません。
では具体的にベットの解説に入りましょう。以下クラップスの賭け方一覧です。
シューター(ダイスを振る人)は必ずパスラインがドントパスに賭けなくてはいけません。
マルチロールベット
Pass Line(パスライン)
パスラインベット。一投目7or11が出れば勝ち、2or3or12が出ると負け。その他のナンバー(ポイントナンバー)が決まる。ポイントナンバーとは4,5,6,8,9,10のことでテーブルの上部に印字されている。
その後はポイントナンバーが出れば勝ち、7が出れば負け。勝負がつくまで同じシューターがダイスを振り続ける。
PassLine | 勝ち | 負け | 継続 | 配当 | 控除率 |
一投目 | 7or11 | 2or3or12 | ポイントナンバー | 1:1 | 1.41% |
ポイント決定後 | 決定したポイント | 7 | その他の目 | 1:1 | 1.41% |
Don’t Pass(ドントパス)
ドントパスはちょうどパスラインの逆の賭けになります。一投目2or3が出れば勝ち、7or11が出れば負け、12が出れば引き分けです。
その他のナンバーが出ればポイントが決まり、その後7が出れば負け、ポイントが出れば負けになります。
Don’t Pass | 勝ち | 負け | 引き分け | 継続 | 配当 | 控除率 |
一投目 | 2or3 | 7or11 | 12 | ポイントナンバー | 1:1 | 1.4% |
ポイント決定後 | 7 | 決定したポイント | ー | ー | 1:1 | 1.4% |
Come(カム)
カムはパスラインの賭けをいつでもできるようにしたものです。
賭けの仕組みはパスラインと同じですが、パスラインがカムアウトロールでしか賭けることができないのに対してカムはカムアウトロール以外いつでも賭けることができます。
Come | 勝ち | 負け | 継続 | 配当 | 控除率 |
一投目 | 7or11 | 2or3or12 | ポイントナンバー | 1:1 | 1.41% |
ポイント決定後 | 決定したポイント | 7 | その他の目 | 1:1 | 1.41% |
Don’t Come(ドントカム)
ドントカムはドントパスの賭けをいつでも賭けることができるようにしたものです。
賭けの仕組みはドントパスと同じですが、ドントパスがカムアウトロールでしか賭けることができないのに対して、ドントカムはカムアウトロール以外いつでも賭けることができます。
Don’t Come | 勝ち | 負け | 引き分け | 継続 | 配当 | 控除率 |
一投目 | 2or3 | 7or11 | 12 | ポイントナンバー | 1:1 | 1.4% |
ポイント決定後 | 7 | 決定したポイント | ー | ー | 1:1 | 1.4% |
Odds(オッズ)
オッズベットとはパスライン、ドントパス、カム、ドントカムの4つで認められたオプションで、ポイント決定後に行うことができる賭け増しのことを言います。
この賭け増し部分はカジノ側の控除率無しの純粋な確率で算定された配当を受けることができますので他の賭けと比べてプレーヤーに有利な賭けといわれています。
配当計算は最初に賭けた部分とオッズ部分で別個に計算されます。
ポイント | 4 | 5 | 6 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|
配当 | 2:1 | 3:2 | 6:5 | 6:5 | 3:2 | 2:1 |
ポイント | 4 | 5 | 6 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|
配当 | 1:2 | 2:3 | 5:6 | 5:6 | 2:3 | 1:2 |
Place(プレイス)
プレイスベットはラインベットやカムベットを介さないで直接ポイントナンバーに賭ける方法です。
「place the~」とディーラーにチップを渡して置いてもらいます。チップの置き場所はカジノによって若干異なりますが、他のベットと混同しないように区別して置かれます。
賭けたポイントナンバーが出れば勝ち、7が出れば負けです。(逆のプレースルーズという賭けもある
placebet | 4 | 5 | 6 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|
配当 | 9:5 | 7:5 | 7:6 | 7:6 | 7:5 | 9:5 |
控除率 | 6.67% | 4% | 1.52% | 1.52% | 4% | 6.67% |
Buy(バイ)
バイベットは基本的にプレイスベット同じですが、①配当が異なること ②賭け金の5%のコミッションを支払うことが違います。プレイスベットと同じ場所にバイのマーカーとともにチップを置きます。
カジノの最小単位である最低1ドル以上コミッションを支払うことを求められるため通常20ドル以上から賭けることができます。バイベットは4と10以外はプレイスベットのほうが有利なため賭けません。
BUY | 勝ち | 負け | 配当 | コミッション | 控除率 |
---|---|---|---|---|---|
4 | 4 | 7 | 2:1 | 賭け金の5% |
4.76% |
10 | 10 | 7 |
Lay(レイ)
レイベットはバイベットのちょうど逆の賭けです。賭けたナンバーよりも7が先にでることを賭ける方法です。プレイスベットと同じ場所にチップ置きますが、区別するためレイのマーカーを置きます。
レイベットにもコミッションの5%が課されますが、通常レイベットは勝った時の利益額に対して5%が課されます。そのため最小ベット単位はナンバーによって違います。
Lay | 4 | 5 | 6 | 8 | 9 | 10 |
---|---|---|---|---|---|---|
勝ち | 7 | |||||
負け | 4 | 5 | 6 | 8 | 9 | 10 |
配当 | 1:2 | 2:3 | 5:6 | 5:6 | 2:3 | 1:2 |
最低単位 (注1) | 40ドル | 30ドル | 24ドル | 24ドル | 30ドル | 40ドル |
控除率 (注2) | 2.44% | 3.23% | 4% | 4% | 3.23% | 2.44% |
(注1)最低単位はコミッションがちょうど1ドルになるレイベットである。
(注2)レイベットの配当計算は確率通りだが、控除率はコミッションを考慮した値である。
Hard Way(ハードウェイ)
ハードウェイは印字された2~5ゾロ目のどれかに賭ける方法です。賭けたゾロ目が出れば勝ち、7が出るか、賭けたハードウェイのダイスの合計と同じ数字がゾロ目ではない形で出たら、負けです。例えば3のハードウェイにベットして、ゾロ目以外で6が出たら負けになります。
ちなみにゾロ目で4~10の出目をハードウェイ(Hard Way)、ゾロ目ではない4~10の出目をイージーウェイ(Easy Way)と呼びます。
Hard Way | ||||
配当 | 7:1 | 9:1 | 9:1 | 7:1 |
控除率 | 11.1% | 9.09% | 9.09% | 11.1% |
Big(ビック6、ビック8)
ビック6、ビック8は賭けたビッグが7よりも早く出ることに賭ける方法です。勝負が決まるまで賭けは継続されます。
両者とも7が先に出れば負け、ビック6ならば6、ビック8ならば8が出れば勝利です。
ビック6とビック8は別個の賭けですので片方だけ賭けるのも両方賭けるのも自由です。
Big | 勝ち | 負け | 配当 | 控除率 |
Big6 | 6 | 7 | 1:1 | 9.09% |
Big8 | 8 |
ワンロールベット(One Roll bets)~一回勝負~
フィールド
フィールドベットは2,3,4,9,10,11,12が出れば勝ち、その他の目が出れば負けの一回勝負の賭けです。
2と12が出ると配当が他と比べて倍になります。勝ちが多そうですが、実際は負ける確率のほうが多い賭けです。
Field Bet | 勝ち | 負け | 配当 | 控除率 |
---|---|---|---|---|
出目 | 2,3,4,9,10,11,12 | 5,6,7,8 | 1:1(2と12は2:1) | 5.5% |
Any Seven(エニーセブン)
エニーセブンはプロポジションベットといってテーブルの中央に位置する賭けで、次の出目が7と予想する方法です。
7が出れば勝ちで、それ以外の目が出れば負けです。
勝ち | 負け | 配当 | 控除率 |
7 | 7以外 | 4:1 | 16.66% |
CRAPS(2・3・12)とEleven(11)
クラップステーブル中央に位置するプロポジションベットの一つで、2・3・12・11のいずれかに賭ける方法です。CRAPSといわれる2・3・12と11です。
ベットした数字が出れば勝ち、それ以外は負けの一回限りの賭けです。配当は高めですが、控除率も高い賭けになります。
出目 | ||||
配当 | 30:1 | 15:1 | 30:1 | 15:1 |
控除率 | 13.69% | 11.11% | 13.69% | 11.11% |
Any Craps(2,3,12)
エニークラップスは次のダイスでクラップスナンバー(2,3,12)が出ることを予想する賭けです。
クラップスナンバー(2,3,12)が出れば勝ち、それ以外の出目の場合、負けです。
勝ち | 負け | 配当 | 控除率 |
2,3,12 | それ以外の出目 | 7:1 | 11.11% |
Horn(2or3or12or11)
ホーンベットは4つの賭けを同額同時に行う賭けです。2,3,12,11を別々に賭けることと同義になります。
そのため多くのカジノでは4ドル以上から賭けることができます。4ドル賭けた場合、1ドルづつ4つのナンバーに賭けるということになります。
4ドル以上賭けるときでも必ず4の倍数になるように賭けましょう。割り切れない部分は切り捨てになりカジノ側の控除率を上げてしまいます。
出目 | 2 | 3 | 11 | 12 |
配当 | 30:1 | 15:1 | 15:1 | 30:1 |
Craps-Eleven(2,3,12or11)
クラップスイレブンはクラップス(2,3,12)とイレブン(11)を別々に同額賭ける賭けです。
たとえば10ドルをクラップスイレブンを賭けるということはクラップスに5ドル、イレブンに5ドル賭けることと同義です。
配当は当然クラップスの各ナンバーとイレブンと同じになります。
用語集
クラップスでよく使う用語を解説します。
HARD WAY(ハードウェイ)
ハードウェイとはゾロ目4,6,8,10が出ること。ぞろ目とはなどのように同じ目が出ること。
EASY WAY(イージーウェイ)
ゾロ目以外の4,6,8,10のこと。
CRAPS NUMBER(クラップスナンバー)
2,3,12の目が出ることをクラップスと呼ぶ。
HARD NUMBER(ハードナンバー)
ハードナンバーとはゾロ目の4,6,8,10のこと。
little joe(リトルジョー)
ダイスの4の目のこと。
come-out roll(カムアウトロール)
新しいシューターが振るダイスの一投目のことです。つまりシューターがラインベット・ドントベットの最初に投げる振りのことを言います。勝負が決まるまで同じシューターが投げ続けます。
one roll bet(ワンロールベット)
プロポジションベットに代表される一回のダイス振りで決まる賭けのことです。
working bet(ワーキングベット)
ワーキングベットとは続行中の賭けのことを言います。たとえばラインベットに賭けてポイントナンバーが出た場合などラインベットにかけてあるチップはワーキングベットになります。
throwing a natural(スローイング・ア・ナチュラル)
一投目で7,11がでること。
throwing craps(スローイング・クラップス)
一投目で2,3,12がでること。
seven out(セブンアウト)
一投目で7が出ること。シューターが交代します。
vig(ヴィグ)
カジノがとるコミッション(手数料)のことです。クラップスではバイベットとレイベットに賭ける場合コミッションがとられます。
コメント
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誤字だらけ、解説も間違いあるよ。良い子のみんなは騙されないように。
ご指摘ありがとうございます。気が付く範囲で誤字や解説を直しました。まだ何かあれば具体的に指摘していただけると助かります。